ペットフードのマメ知識!安全のための工夫って?

いわゆる「ねこまんま」を食べていた時代から、今やワンちゃんやネコちゃんの健康を真剣に考えたペットフードが市場に溢れています。

ワンちゃんやネコちゃんが実際にフードを口にするまでいかに安全性を高められるか?また、健康維持のサポートができるか?という工夫が施されています。

今回は、その中でも、「オイルコーティング」「保存方法」「酸化防止剤」の3点に着目し、ご紹介します。

少しでも新鮮で安全な状態でフードを食べられるように、自宅でも実践できることは、ぜひ取り入れてみてください。

オイルコーティング

ペットフードの多くは、「オイルコーティング」の名の通り、粒の周りがオイルでコーティングされています。

どういった理由でオイルコーティングされているのでしょうか?

・栄養バランスの調整

五大栄養素のひとつである、脂質のバランス調整として、オイルコーティングされていることがあります。

食材だけでは総合栄養食の基準を満たさない場合や、バランスをとるために使用されます。

・嗜好性を上げる

特に嗅覚が優れているワンちゃんは、匂いでフードに興味を持ちます。

そのため、ワンちゃんの嗜好性を高める目的で、オイルコーティングされている場合があります。

・品質を守る

特にフードを輸入する際は、オイルコーティングが欠かせません。

船便で輸送する際、赤道付近ではコンテナ内の温度は60℃近くに達することもあります。

ペットフードを劣化から守り、品質を保つためにオイルコーティングされています。

オイルコーティングされているフードは、されていないフードに比べて酸化しやすいといえます。

また、空気に触れると酸化が進んでしまうため、空気に触れる機会を少なくするよう、保存方法を工夫しましょう。

オイルコーティングされているものは、涙やけが気になるので避けたいという声も耳にします。

もし、涙やけが気になるようであれば、オイルを流すことで改善することがあります。

ただし、涙やけはオイルのみが原因ではないので、改善しないようであれば他の原因を疑ってみてください。

流す際は、40度程度のぬるま湯で洗い流すようにしましょう。

その際、脂質が不足する可能性があるので、新鮮な亜麻仁油や荏胡麻油などを足すのがおススメです。

ペットフードの保管方法

特に梅雨や夏の時期は、湿度や温度が非常に高くなります。

フードを保管する際、カビの発生などが気になる季節でもあります。

・冷凍する

基本的には、フードは風通しのよい冷暗所に保管しますが、暑い季節などは冷凍庫に保存するのもおススメです。

冷蔵室は開け閉めする頻度が高く、温度変化が激しいため、場合によっては結露が発生することも。

結露が発生すると、カビの原因になってしまいます。

ドライフードは水分がほとんどないので、凍って固まってしまうことはありません。

お腹の弱い子の場合は、食べる前に冷凍庫から出して、常温に戻しておくと安心です。

・小分けにする

ペットフードは、何度も袋を開け閉めすることで、空気に触れ酸化が進んでしまいます。

もともと小分けの袋に入っていない場合は、小分けにすると酸化しにくくなるのでおススメです。

先ほど紹介した冷凍する場合も、ジップロックなどに入れて小分けにしましょう。

空気をしっかり抜いて保存するのがポイントです。

・真空パック

小分けにして空気をしっかり抜くだけでなく、真空パックをすると、より鮮度を保つことができます。

最近では、真空にできるフードストッカーも発売されています。

日々のことなので、無理のないようライフスタイルに合う方法を選択してみてください。

酸化防止剤

ペットフードには品質や安全性を守るために、酸化防止剤が使用されています。

酸化防止剤の中には、人工的な合成保存料と、自然由来の天然の保存料があります。

中には発がん性があると言われているものもあるので、注意が必要です。

・天然の保存料

ミックストコフェロール

トコフェロールとはビタミンEのことです。

ビタミンEにはα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類が存在しており、その4つが混合されているため、ミックストコフェロールと呼ばれています。

抗酸化作用が高いため、油脂を含む食品の酸化防止剤としても用いられています。

ローズマリーエキス(抽出物)

ハーブの一種であるローズマリーですが、ローズマリーの抽出物も酸化防止剤として使用されています。

L-アスコルビン酸

L-アスコルビン酸とは、ビタミンCのことです。

例えば、りんごの変色を防ぐためにレモン水につけるという方法がありますが、これはビタミンCが酸化防止の役割を果たしているからです。

・合成の酸化防止剤

BHA(ブチルヒドロキシアニソール)

食品の指定添加物で、化粧品などにも使われています。

マウスの実験で高濃度のBHAを与えたところ、発がん性が認められました。

ただし、ペットフードには身体に影響がないとされる上限量が決められています。

BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)

BHAと同様に食品の指定添加物で、医薬品や化粧品などにも使用されています。

安全性を高める工夫

ワンちゃんやネコちゃんの健康維持のサポートをするため、ペットフードには色々な工夫が施されています。

大切な家族である愛犬や愛猫に、納得のいくフードを選ぶための参考にしていただけると嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA