五大栄養素について、前回紹介した「タンパク質」と「脂質」に続き、2回目は「炭水化物」と「ミネラル」について紹介します!
目次
炭水化物
炭水化物は栄養学的に、消化率をもとに、「糖質」と「食物繊維」の2つに分類されます。
糖質は体内で分解され、エネルギー源となります。
食物繊維は体内で分解されず、腸まで運ばれます。
糖質の種類
糖質はいくつかの種類に分類されます。
下記は分類と格糖類の一例です。
・単糖類
グルコース(ブドウ糖)
フルクトース(果糖)
・二糖類
ラクトース(乳糖)
ガラクトース(麦芽糖)
・少糖類
オリゴ糖
・多糖類
でんぷん・グリコーゲン
・糖のエネルギー源としての働き
糖は1gあたり、約4kcalのエネルギーを生み出します。
すぐに使われなかった糖質は、グリコーゲンや脂肪に変わり、体内に蓄えられます。
そのため、炭水化物は肥満の原因といわれることもあります。
糖の必要性
糖が不足すると、脳の機能低下・筋肉量の減少などが起こります。
特に脳のエネルギー源はブドウ糖のみです。
また、タンパク質や脂質の制限がある場合は、炭水化物が代替のエネルギー源として役立ちます。
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食物繊維
食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
有用な働きをすることから、第6の栄養素と呼ばれることも。
特に腸の健康維持について重要な役割を担っていることから、年々注目を浴びつつあります。
水溶性食物繊維
ごぼうや大根、わかめ、大麦などに多く含まれています。
腸内細菌のエサになって、善玉菌を増やしてくれます。
また、糖やコレステロールの吸収を抑制する働きもあります。
不溶性食物繊維
大豆やインゲン豆、シイタケ、ブロッコリーなどに多く含まれています。
水を吸収して、便をふくらませ、排出を促してくれます。
その際、体内には不要な老廃物なども一緒に排出してくれます。
また、ごぼうは水溶性、不溶性どちらの食物繊維も豊富に含まれています。
摂りすぎは便秘や下痢の悪化を招くこともあるので注意が必要です。
ミネラル
ミネラルとは、動物の身体に含まれる元素のうち、「炭素・水素・酸素・窒素以外のもの」のことをいいます。
約40種類あり、体内に多く存在する「主要(多量)ミネラル」と量が少ない「微量ミネラル」にわけられます。
ミネラルの種類
・主要ミネラル
カルシウム・リン・マグネシウム・ナトリウム・イオウ・カリウム・塩素
・微量ミネラル
亜鉛・鉄・銅・ヨウ素・セレン・コバルト・フッ素・マンガン・クロムなど
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ミネラルの働き
ミネラルは骨や歯の材料となる、細胞や筋肉・神経の働きに関与し、機能を調整する役割を担っています。
ミネラルは特にバランスよく摂取することが重要です。
場合によっては、特定のミネラルだけ過剰な状態になると欠乏症を起こすこともあります。
摂取バランス
例えば、カルシウムとリンの摂取バランスは、一般的に1:1~1:2が理想とされています。
カルシウムが過剰になると、シュウ酸カルシウム尿結石に、リンが過剰になるとストルバイト尿結石になる可能性があります。
近年では、ミネラル過多で腎臓や肝臓に負担がかかっているケースがあります。
腎臓病などになると、ミネラルの摂取制限をされる場合もあります。
それぞれのミネラルの働き
主要ミネラルの一部について、体内でどういった働きをするのかを紹介します。
カルシウム
体内に一番多く存在するミネラルです。
99%は骨や歯の構成成分として利用されます。
残りの1%は筋肉・血液・細胞に分布して働いています。
不足すると、食欲の低下や自然骨折、痙攣、くる病などの原因になります。
カルシムを多く含む食材は、乳製品や小魚など。
乳製品はカルシウムの吸収効率が高いと言われています。
ただし、ワンちゃんやネコちゃんは乳糖の分解が苦手なので、牛乳を与えるのは避けたほうがよいでしょう。
また、ヨーグルトは加糖のものを与えるのは避け、無糖のものにしましょう。現在ではワンちゃんやネコちゃん用のヨーグルトも発売されています。
リン
リンも骨や歯の構成成分で、85%が骨や歯に存在します。
他に体液のpH調節や細胞膜の構成成分などの役割があります。
不足すると、異食症、被毛のパサつき、生殖能力の低下などが起こります。
リンを多く含む食材は、肉類やホタテやアジなどがありますが、様々な食材から適量摂取することが可能です。
意識せずに摂取できるミネラルなので、多く摂取しすぎないよう気を付けましょう。
カリウム
体内で3番目に多いミネラルで、多くの機能を担っています。
神経や筋肉の正常な働き・エネルギー輸送などに関与しています。
不足すると食欲不振や、心臓・腎臓に障害が起こります。
カリウムを多く含む食材は、バナナやイモ類、カボチャやキャベツなどがあります。
また、カリウムは腎臓の働きで体外に排出されますが、腎臓疾患があると、過剰摂取になりやすいので、注意が必要です。
今回は、炭水化物とミネラルについて紹介しました。
次回3回目はラスト、ビタミンについてご紹介します!